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金融庁と経済産業省は、企業が保有している暗号資産(仮想通貨)にかかる法人税の課税方法を見直す方針を固め、2023年度の税制改正で本格的な議論が進められていく見通しです。さて、暗号資産の課税方法を見直す狙いはどこにあるのでしょうか。
現在の税制では、自社が保有している暗号資産には期末の時価をもとに法人税が課税されています。そのため、含み益にも税金がかかることになり、スタートアップの税負担が重くなる仕組みとなっています。
というのも、スタートアップの大半が、“トークン”と呼ばれる暗号資産を発行することで資金を調達しています。事業に必要な資金を調達するためには、できるだけ多くトークンを投資家に買ってもらわなければなりません。
しかし、スタートアップが議決権を確保しておくためには、自社でも一定程度の暗号資産を保有していなければなりません。つまり、保有する暗号資産にかかる法人税負担が大きくなれば、創業直後から資金繰りに苦悩することになります。
海外には、シンガポールやスイス、ドバイなど暗号資産を課税対象としない国もあります。スタートアップの中には、資金調達に有利な税制の海外へ拠点を移して事業展開をする企業もあります。
しかし将来、日本経済をけん引していくような有望なスタートアップが、次々と海外へ流出していくような状況は、日本経済にとっては大きな損失となることは、誰の目にも明らかではないでしょうか。
政府は2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、「新しい資本主義」の実施計画にも、スタートアップの育成が盛り込まれています。日本経済の成長には、なんとしても有望企業の海外流出を食い止める必要があるのです。
だからといって、暗号資産の法人税をゼロにするわけにもいきません。そこで、自社が保有する暗号資産については期末の時価評価ではなく、売却などで利益が生じた時点で初めて課税対象とする新たな仕組みが検討されているようです。
暗号資産の法人税については、かねて見直しを求める声があがっていました。一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)と一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は、「暗号資産(仮想通貨)に係る2023年度税制改正要望書」を、共同で金融庁へ提出しています。
JCBAとJVCEAが共同で要望書を提出したのは、現行の暗号資産税制によって海外に拠点を移す会社や人材が増えることで、次世代技術を用いて産業が戦略的に取り込まれてしまう状況に危機感を抱いているからです。
暗号資産による資金決済分野の革新や暗号資産技術の応用は、ますます進展する見通しです。かつて日本は、暗号資産やブロックチェーン技術では、世界をリードする存在でした。
しかし、人材や技術の海外流出が続けば、その優位性も危ぶまれます。その背景に暗号資産税制が影響しているのであれば、課税方法見直しは、むしろ遅すぎたのかもしれません。2023年度税制改正に、果たしてどのように盛り込まれることになるのでしょうか。
税制面で有利な海外への流出は、暗号資産(仮想通貨)にかかる法人税だけではありません。これまでも、多くの優秀な人材や技術、将来有望な企業が拠点を海外に移し、産業の空洞化が問題となっています。拠点を海外に移して地球規模で事業展開をすることと、グローバル化との違いを考えることも必要なのかもしれません。
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