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SDGsなど「持続可能な社会の構築」に関する取り組みが浸透している中、金融機関では「サステナブルファイナンス」が注目されています。これは金融機関の資源配分機能などを通じて、持続可能な社会を達成しようという考え方です。
「サステナブル(サステナビリティ)」「ファイナンス」と、個別の言葉は聞いたことがあっても、両者を掛け合わせたサステナブルファイナンスを知らない方も多いでしょう。そこで今回の記事では、サステナブルファイナンスの基本的な考え方や、それに関する課題について解説します。
サステナブルファイナンスは、記事の冒頭でも触れたように、「金融面を通じて持続可能な社会を構築する」ための考え方です。
取り組みの主体となっているのは金融庁で、2020年にサステナブルファイナンス有識者会議が設置されました。そこでは、どのようにサステナブルファイナンスを推進していくかなど、さまざまな議題が話し合われています。
サステナブルファイナンスを知るためには、推進の基本的な考え方を理解する必要があります。大きく分けて、「開示の充実」「市場機能の発揮」「金融機関の機能発揮」「横断的施策」の4つです。サステナブルファイナンス有識者会議によって公表された報告書には、これらの推進策についての提言がなされています。
次の項目から、サステナブルファイナンスの推進に関わるそれぞれの要素を確認しましょう。
まずは開示の充実です。具体的には有価証券報告書に、サステナビリティ情報の記載欄を新設しています。ここに何が記載されるかというと、「ガバナンス」や「リスク管理」「戦略」「指標と目標」などに関わる情報です。
たとえば現在は気候変動が問題になっており、企業側にも対策が求められています。そこで、「将来CO2排出量を削減します!」と企業が公表したとしても、それは具体的な内容を伴ったものにはなりません。
一方、「10年後までにCO2排出量を半減します!」といった宣言であれば、誰にとってもわかりやすいものになるでしょう。サステナブルファイナンスを通して、企業側の情報開示を充実させることで、企業が全体的にサステナビリティを意識した体制に変わっていきます。
次に見ていくのが市場機能の発揮です。たとえば機関投資家に対して、ESG投資を促すといった取り組みがあります。ESG投資とは、環境(Environment)と社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を合わせたものです。つまり企業の財務状態だけでなく、SDGsへの配慮など、総合的に企業の価値を見極める投資方法を指します。
ESG投資に関していえば、機関投資家だけでなく、一般投資家にも豊かな投資機会を提供するべきとされています。ESG投資に関わる環境を整備し、市場の機能をより効率的に発揮していくのが大きな目的です。なおサステナブルファイナンス有識者会議では、ESG評価機関の行動規範公表や、ESG投信(投資信託)のモニタリング結果公表などの取り組みを行っています。
金融機関の機能発揮は、国内でも重要な課題とされており、諸外国と比べても金融機関が担っている役割は大きいといえます。「金融機関と環境問題は関係あるの?」と考える人もいるかもしれませんが、たとえば、脱炭素化などは重要な問題です。
脱炭素化によって産業構造の転換が起こった場合、金融機関が投資や融資をしている企業に大きな影響を及ぼす可能性があります。金融機関は、気候変動のリスクをしっかりと管理し、持続的な社会を構築するために尽力すべきでしょう。
金融庁は、2022年7月に「金融機関における気候変動への対応についての基本的な考え方」を公表しており、金融機関がどのように対応すべきかについての考え方を示しています。基本的な考え方としては、「変化にいち早く対応することによって、企業の成長につながる」「一方少しでも対応に遅れてしまえば、事業場のリスクが大きくなる」というものです。
最後に横断的施策について少しだけ確認しましょう。具体的には、民間事業者などによる資格試験の導入への支援を検討しています。また関係省庁と連携して、脱炭素に関する中小企業・スタートアップを推進するための施策も考えられています。
サステナブルファイナンスは、たしかに金融庁が主体となって取り組むべきものですが、関係省庁の力も必要です。それぞれの団体と連携しつつ、サステナブルファイナンスを推進するための取り組みが実施されています。
今回はサステナブルファイナンスの基本的な考え方について解説しました。気候変動が大きな課題となっている昨今、持続可能な社会を構築するためには、金融面でのアプローチも不可欠です。
サステナブルファイナンスを深く理解しておけば、これからやってくる時代の問題をいち早く感知し、適切な対応が取れるようになるでしょう。今回の内容をきっかけに、サステナブルファイナンスについて学んでみてはいかがでしょうか。
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