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働き方や仕事に対する意識の変化など、職場環境も大きく変わりつつあるなか、社員が業務に集中し成果を上げていくためにも、職場のリーダーのマネジメント力は重要になる。
しかし、実はマネジメント以前の問題も職場にはまん延している。
その一つが、“上司のひいき”である。
“ひいき=贔屓”とは、「気に入った者に特別に目をかけ、力を添えて助けること」(広辞苑)だが、いくら部下を公平に扱うことを心がけていても、ひいきしてしまうこともあるかもしれない。
しかし、周囲にも明らかにわかるような“ひいき”は、他の部下たちの反感を買い職場環境が悪くなるだけでなく、思うような成果を出せなくなる可能性もある。
株式会社識学が実施した「上司のひいきに関する調査」によると、約4割が上司のひいきによって不公平を感じていることがわかった。とくに不公平を感じているのが、実際の成果に対する上司の評価(査定)が高すぎるという点である。
調査対象:全国の従業員数10名以上の企業に勤める20歳~59歳の男女で、上司がいる一般社員・部下がいる管理職
有効回答数:300サンプル(男性237人・女性63人、管理職150人、一般社員150人)
調査期間:2022年4月1日(金)
調査方法:インターネット調査
また、上司の態度や任される業務内容が明らかに違うため、“上司のひいき”については、約8割が職場の人間関係が悪化すると回答している。
上司の評価は給与査定にも影響するため、ひいきされていない部下の気持ちや給与査定にまで影響を及ぼしているとなれば、管理職や職場のリーダーたちには、やはり部下を公平に扱うことが求められることになるだろう。
では、ひいきする部下は、どのぐらいの割合でいるのだろうか。全体では48.0%と約半数だが、チームの人数が多くなるほど、とくに可愛がっている部下や後輩がいる上司の割合が高くなっている。
ひいきする理由は、「素直な性格」最多の59.7%で、「向上心がある」(41.7%)、「積極性がある」(37.5%)、「伸びしろに期待」(36.1%)、「優秀」(34.7%)が続いている。
その理由が周囲も納得するものであれば、職場に不公平感は生まれないが、個人的な好き嫌いによる評価と思われるようであれば、やはり職場にも会社にも大きなマイナスとなることは避けられそうもない。
ところで、“ひいき”は、悪い意味で使われるだけではない。たとえば、「これからも、ご贔屓の程宜しくお願いします」と、丁寧さをアピールする場面で使われることもある。
ただし、ひいきすることによって、かえってその人を不利に導く “ひいきの引き倒し”ということもある。部下をもつ立場になったら、やはり公平な態度を心がけ、評価の基準も明確にしておくことがよさそうだ。
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