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厚生労働省が、令和2年度「能力開発基本調査」の結果を公表しました。
「能力開発基本調査」は、企業が教育訓練に支出している費用や、人材育成に対する取り組み姿勢を調べる目的で平成13年度から実施している調査です。
さて、そこから見えてきたものとは?
目次【本記事の内容】
国が実施する統計調査は各種ありますが、能力開発分野を網羅しているのは能力開発基本調査だけです。したがって、その結果が今後の人材育成に関する施策の方向性にも大きな影響を与える、大切な調査の一つとされています。
調査の骨格を成すのは「企業調査」、「事業所調査」、「個人調査」の3種類で、企業調査と事業所調査は、令和2年12月1日の期間、個人は令和2年12月15日から令和3年1月16日までの期間に調査を行っています。
この調査結果は、職業能力開発促進法の改正や、能力開発基本計画作成、さらにものづくり白書や労働経済白書などの各種白書、制度改正などの基礎資料としても幅広く活用されています。
では、「企業調査」、「事業所調査」、「個人調査」の3種類の調査で、どのような結果が出たのかを見ていきましょう。
企業調査では、企業の概要、企業の教育訓練費用、従業員に対する能力開発方針などについて把握するために行われます。まず費用については、教育訓練費用(OFF-JT)や自己啓発支援費用を支出した企業は、前回調査の57.5%を下回る49.7%です。
また、事業内職業能力開発計画の作成を行っている企業が22.1%(前回22.9%)、職業能力開発推進者の選任を行っている企業が18.8%(前回19.8%)です。いずれも前回調査を下回る結果を示していますが、コロナ禍による影響があったのかもしれません。
わずかながら、「教育訓練休暇制度」を導入している企業の割合が8.5%から8.8%と前回調査より上回っており、「教育訓練短時間勤務制度」を導入している企業の割合も6.4%から6.7%へと微増しています。
次に、事業所の概要、教育訓練の実施状況、人材育成、キャリア形成のための支援、職業能力評価の実施状況、技能継承などが調査項目となっている「事業所調査」の結果ですが、こちらも前回よりも減少傾向を示しています。
正社員に計画的なOJTを実施した事業所は、前回の64.3%から10ポイント近く減少して56.5%となっており、正社員以外についてはほぼ横ばいの22.3%(前回26.5%)です。
また、キャリアコンサルティングの導入については、正社員に対しては37.8%(前回39.4%)、正社員以外では24.9%(前回27.0%)という結果です。
キャリア形成の支援につながるキャリアコンサルティングの導入は、まだ進んでいない実態が浮き彫りとなりましたが、能力開発や人材育成に関して、なんらかの問題を抱えている事業所は74.9%で、こちらは前回の76.5%よりも、やや低くなっています。
職場外の教育訓練を指すOFF-JTの受講状況や自己啓発の実施状況、これからの職業生活設計などを調査項目とする「個人調査」の結果も見ていきましょう。
OFF-JTを受講した割合は、全体で29.9%(前回35.3%)ですが、これを雇用形態別に見ると正社員の37.7%に対して、正社員以外は16.4%と大幅に低くなっています。
また、性別では男性が36.5%、女性が22.8%、最終学歴別では「中学・高等学校・中等教育学校」が24.2%で最も低く、「大学院(理系)」になると49.9%と、半数近くがOFF-JTを受講しているということになります。
雇用形態や性別、学歴で格差が生じていることがうかがえますが、この傾向は、自己啓発の実施でもみられます。正社員の41.4%に対して正社員以外は16.1%、男性の39.9%に対して女性は23.6%、中学・高等学校・中等教育学校卒者の21.8%に対して、大学院(理系)卒者では67.6%となっています。
全体的には、企業の教育訓練費用の支出や従業員の能力開発への姿勢には大きな変動がなく横ばいという印象ですが、正社員と正社員以外、性別、学歴によって格差がある実態が、この「能力開発基本調査」から浮かび上がってきました。多様な働き方、柔軟な働き方を定着させていくためには、その格差をどのように埋めていくかが問われることになりそうです。
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