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求職者に人気の高い管理部門ですが、中でも法務はどのような状況にあるのでしょうか。現在の転職動向と、それぞれの環境で求められるスキルなどをご紹介します。
目次【本記事の内容】
法律に絡む業務は企業生命に関わることから、多くの企業が法律の専門家を社内に置きたいと考えています。しかし法律のプロである弁護士は受験者数・合格者数ともに減少傾向にあり、人手不足の状況と言えます。
そのため現在では、ビジネス実務法務検定やビジネスコンプライアンス検定の資格を持った人材や、企業内の法務関連業務経験者など、法律に詳しい人材がとても重宝されています。
求職者にとっても専門性の高い法務は依然人気が高く、企業側の求人数増加とともに求職者数も増えている状況です。
法務で求められる人材像は求める企業の成長度合いやポジションなどにより異なっています。たとえば即戦力として求められる場合、英文契約に対応が可能な30~40代の人材で、管理職候補としての求人が目立ちます。
20~40代の、企業法務実務経験を持つ弁護士は、比較的中堅から大手の企業で求められます。これまでに得た経験や知識で、即実務対応可能な人物が好まれているようです。
一方、法務の立ち上げやIPO準備に関わった経験のある人材は、今後成長していくベンチャー企業で人気が高くなっています。ゼロからの開拓フローを知る人材は、まだ土壌の耕されていないベンチャー企業にとって、この上なく魅力的に映るようです。
他にも、ロースクール修了生の採用も増えているようです。弁護士登録者数減少の波は、ロースクール生の就職環境にまで影響を与えている現状です。
比較的内部組織が確立されていない場合が多く、法務の仕事に加えて一般的な事務仕事も業務に含まれることが多い傾向にあります。法務環境が整備されていないことが多いため、新しく整備していくなど開拓のチャレンジが可能です。そのため、常に前向きで積極的な姿勢・取り組みが求められます。
さまざまなケースを経験し、新しい事案にチャレンジしていきたい方には好環境だと言えます。グループ会社や子会社に所属する場合、親会社などの意向に従う必要があります。自らの決定権の無い場合もありますが、多様の経験を積み実力を身に着けるには良い環境です。
内部組織が確立し細分化されているため、専門性の高い業務が多くなります。企業規模がかなり大きくなると、所属する事業のみ担当するケースが多くなり、他の事業部には関われないこともあるようです。幅広い分野の業務からは遠ざかりますが、ピンポイントで専門性をより高めたい方にはおすすめです。
新しくビジネスを興す際の法律や、リスク調査に強い人材が求められます。IT業界やベンチャー企業の場合、スピード感を持った的確な判断・処理のできる人材がとても人気です。また、法整備が追いついていない場合が多く、新領域の事案に関わる場合、法に触れるか触れないかのラインを見極める力が必要になってきます。
メーカーの場合、リスクヘッジがとても重要です。フェーズによって異なるリスクが発生してくるため、手順を追って的確に業務を進める力が求められます。また、開発・原料の仕入れ・製造・販売など、シーンによって必要な法律も変わり、特許や意匠など知財要素が関わる場合などもあります。汎用性が高く、常に求職者に人気の業界です。
代表的なものとして「金融商品取引法」など業界特有の法律もあり、法令遵守には特に厳しい業界と言えます。緻密で専門性の高い知識、全体像を把握できる広い視野と正確に業務を遂行できる人材が求められます。
ほとんどが現場でのトラブル対応となるため、適応力の高い人材が求められます。
業界を問わず、英語が必要になってくるケースが増えています。海外進出、海外取引など英語力があると有利になります。読み書きができる場合とそうでない場合、有効な求人環境が変わり、求人数にも差が出てきてしまいます。
さらに、近年企業内に弁護士を置く「インハウス弁護士」が増えています。法を扱う者としては弁護士がトップですが、法務従事者は法律に加えてビジネス要素を持ち合わせていると有利になります。企業は単なる法律ではなく、ビジネスのための法律を必要としています。そのため、経営目線で物事を捉えられる人材、ビジネスに対する理解度の高い人材、ビジネスにおける法律を理解している人材を、企業はより求める傾向にあります。
企業をさまざまなリスクから守る法務は、常に重要なポストとして存在します。自身の持つ分野の知識を有効に活用できるよう、転職を成功させてください。
<その他の転職動向>
2018年度 管理部門の転職動向(経理・財務)
2018年度 管理部門の転職動向(人事・総務)
2018年度 弁護士の転職動向
2018年度 公認会計士の転職動向
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