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新型コロナウイルスの感染拡大によって、企業の採用方法もオンラインによる採用方法へとシフトしつつあります。
それでは、実際にはどのくらいの割合でオンライン開催になっているのでしょうか。そして企業と就活生の攻防は?
新型コロナウイルス感染症の予防対策として、リモート勤務をはじめ、会議も飲み会も、そして採用の面接までもオンラインを導入する企業が増えています。内定解禁日となった10月1日には、オンラインによる内定式を開催した企業のニュースも数多く報じられました。
こうした報道に接すると、もはや企業の採用活動はオンライン一色のような印象を受けます。しかし、実情は、KUROCOがココワンリサーチ登録者642人(男性317人、女性325人)を対象に実施した「オンライン採用に関するアンケート調査」によると、オンライン採用を実施しているのは約30%です。
また、採用活動にオンラインを導入している企業でも、一次面接までが最も多く、最終面接もオンラインで実施した企業はわずか1割程度となっています。オンラインを主に採用活動を行っているのは少数派ということが明らかになりました。
採用活動のオンライン化によって、これまでのような企業と就活生とが直に接する機会は大幅に減少します。会社説明会やOB・OGとの接触も、オンラインということになります。
では、就活生は何を頼りに就職を希望する会社の情報や雰囲気を入手しているのでしょうか?
それは、各社の採用ホームページです。
HR総研と“楽天みん就”が共同で実施した「2022年卒学生の就職活動動向調査」によると、文系全体では「10社」以上の採用ホームページを閲覧した割合は81%を占め、理系では65%となっています。しかも、レベルが高いとされる大学ほど閲覧数が多い傾向となっています。
つまり、優秀な人材を採用したいのであれば、採用ホームページでいかに就活生に企業の魅力を伝えることができるかどうかがポイントになりそうです。この点で注目されているのが楽天グループです。
知名度高いのですが、就職先としての人気はそれほど高くはありませんでした。
それがここ数年で、就職先としての人気が急上昇しているそうです。オンライン採用がなかなかうまくいかないと悩んでいる採用担当者は、楽天グループの採用ホームページをチェックして、何がアピールポイントになっているのかを探るのも一つの方法です。
ところで、採用ホームページでいかに企業の魅力を伝えようと努力をしても、リアルな社風や雰囲気は、なかなか伝わりにくいものです。
NPO法人エンカレッジが実施した「オンライン就職活動に対する意識調査」でも、「裏話など、企業説明会で聞けないことを聞く機会が足りない」が、オンライン就活の課題の1位となっています。
では、その裏話などのリアルな社風などを、就活生はどのように集めているのでしょうか。プランニング組織「Zs」によると、Z世代の就活生が企業のリアルな社風を知るために活用しているのがチャット欄です。
「学生に見せる情報はいい情報だけ。企業側が学生に向けて発信する情報だけで判断することはできない」「オンライン説明会で、チャット欄が社員同士で盛り上がっている企業は風通しがいいと思う」など、就活生もリアルな情報を集めるために試行錯誤している様子が伝わってきます。
就活ルールの廃止や見直し、そしてコロナ禍と、採用する側もされる側も、これまでとは勝手が違うことへの戸惑いを垣間見ることができます。オンライン採用が主流になっていくとすれば、その対応に早急にとりかかる必要がありそうです。
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