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説得力のある事業計画書作成の発想方法とは?!

公開日2021/10/30 更新日2021/10/31

ビジネスパーソンに求められるスキルの一つが、ビジネスプランや資金計画を明確に示した「事業計画書」の作成力です。事業運営を安定的に保つためにも事業規模の拡大をしていくためにも必要ですが、説得力のある事業計画書を作成するためには何が必要なのでしょうか。

現状分析先行型とビジョン先行型の発想方法

事業計画書作成はさまざまなフォーマットがあります。そのフォーマットに沿って書き込んでいけば、それなりの事業計画書を作成することはできます。

しかし、そのようなやり方では無難な事業計画書を作成することはできますが、「これは面白い」「すぐに着手しよう」など、周囲を突き動かすような説得力のある事業計画書の作成は難しいかもしれません。

では、周囲を納得させるような事業計画書を作成するためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。井口嘉則氏(株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット代表取締役/オフィス井口代表)の著書「事業計画書の作り方100の法則」(日本能率協会マネジメントセンター)を参考にして見ていきましょう。

「事業計画書の作り方100の法則」には、事業計画書は見やすいことに加え、内容に説得力を持たせることが必要で、説得力を持たせるためのポイントとして発想方法を挙げています。

発想方法には、現状分析で改善点を洗い出し、改善をすることでこれだけの目標が達成できるという現状分析先行型(フォーキャスティング型)と、現状分析よりも目指すべき将来像を優先して示すビジョン先行型(バックキャスティング型)があります。

この2つは対照的な発想方法ですが、9割が現状分析先行型で、ビジョン先行型は1割以下とされています。ベンチャーで成功を収めた人や創業経営者などはビジョン先行型が多いといわれていますので、誰もができる発想方法ではなさそうです。

視点を変え発想を飛ばしてみる

9対1という現実を示されれば、ビジョン先行型の発想で事業計画書を作成することは無理と諦めてしまうかもしれません。しかし、実はビジョン先行型の発想は、先天的に備わっているものではなく、後から身につけた人が多いとのこと。

つまり、1割の選ばれし者たちだけの発想と諦めてしまうのは早計です。視点を変えてみる、発想を飛ばしてみるなどちょっとした工夫で、ベンチャー成功者や創業経営者のような、斬新ながらも実現可能な“夢”を納得させる発想を身につけることも可能です。

ただし、その場合にはもちろん、この発想方法をしっかりと身につけ、十分な説得力を備えなければ、単なる夢物語で終わってしまうこともあります。

説得力のある事業計画書の作成には、ビジョン先行型の発想方法が一つのポイントにはなりますが、求められている状況や経営陣やプロジェクト責任者のタイプによっても異なってきます。

改善が求められているのであれば、現状分析型の発想がふさわしいでしょうし、大きな改革や、新規事業プランを求められているのであれば、ビジョン優先型の大胆な発想で、思い切った策の方が説得力を持つかもしれません。

まとめ

事業計画書の作成は、求められている目的や状況によって異なります。まずは、現状分析型の発想とビジョン優先型の発想のどちらが適しているのかを見極めることが大事です。次に、目標や戦略、活動計画の具体化や計数化などの策定を始めましょう。

また、「事業計画書の作り方100の法則」の一部を抜粋・再編集した幻冬舎のGOLD ONLINEに「事業計画書はどう書けばいいか?…既存・新規別」があります。ぜひ、参考にしてみてください。

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