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社員が年休を取得する場合、勤怠管理システムを通じて上長に年休申請を行い、承認を経ることになっています。一方、年休は、労働者の権利なので本人が申請したら取得させなければならないと思います。年休について承認制を敷く当社の運用は違法なのでしょうか?
(1)労働法の考え方
年休は、労働基準法39条で保障された労働者の権利であり、社員が申請すれば当然に取得することができます。会社には、それを承認する・承認しないを判断する権限はありません。最高裁判決でも「年次休暇の成立要件として使用者の承認という観念を容れる余地はない」と明確に述べられているところです(最判昭48.3.2 民集第27集2号191頁)。
他方、企業実務では、勤怠管理システムにより年休につき上長承認を経る仕組みをとられていることがあります。これは労働基準法違反になってしまうのでしょうか。
ここは少しテクニカルな理解が必要です。上で述べたように会社には年休申請を不承認とする権限はなく、年休申請に対して会社が唯一行使できるのは時季変更権です。つまり、「年休取得を却下する」とは言えず、あくまで「その日に休まれると支障が出るから別の日に取得してくれ」と時季変更を主張できるにとどまります。
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スポーツ選手へのインタビュー、元NHKアナウンサー松平定知氏による書き下ろし歴史秘話、朝礼スピーチで使える小ネタなど、ビジネスに役立つ情報が満載です。
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