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近年、国内各地において地震や台風による被害が多発していることから、政府や自治体では「防災への備え」が大きな課題となっていますが、これはわたしたちにとっても他人事ではありません。
特に2011年3月に発生した東日本大震災以降は、防災への関心の高まりとともに、さまざまな防災関連グッズが販売されるようになり、自宅にこうした道具を備え、いざというときのために食料・水などを備蓄しておく人も増えているようです。
現在ではネット通販などでも防災グッズは簡単に買うことができますが、防災関連用具にはさまざまな種類があるため、いったい何を用意しておけばいいのかわからないという人も多いかと思います。
ここでは災害時に実際に必要とされる防災用具や、備蓄食料のストック法などについて解説していきます。
家庭での非常用持ち出し袋には何を入れればよいのか?
いざ災害が発生したとき、避難所で生活することになるのか、それともライフラインの止まった自宅でしばらく生活することになるのか、当然ながらそれは「そのとき」になってみないとわかりません。
そのため防災用品についても、非常用持ち出し袋などに入れてすぐに持ち出せるようにしておくものと、自宅に備蓄しておくものの2種類に分けて用意しておくことが望ましいといえます。
まず持ち出し用の防災グッズですが、これは両手を使えることや、持ち運びのしやすさなどを考えると、できればリュックサックに入れて保管しておくのがよいでしょう。
以下は非常用持ち出し袋の内容の一例です。
さらに、乳児のいる家庭の場合には、紙おむつやミルク、ほ乳びんなどの用意が必要となりますし、避難所での生活が長期化するようなケースでは、女性の場合は生理用品も必要となります。また筆記用具やメモを貼るためのテープは、家族や近隣との連絡で役立つ可能性が高い用具です。
ほかにもあると便利なものとしては、「ポータブルトイレ」や「使い捨てカイロ」「水のいらないシャンプー」などがあげられますが、一度に持ち出せる荷物の量には限りがあるため、持ち出し袋に入れる物の優先順位は、「命に関わるもの(水や食料、常備薬など)」→「危険を避けるためのもの(軍手、懐中電灯、ラジオなど)」→「あると便利なもの」の順番で考えるとよいでしょう。
家庭に備蓄しておく水や食料の量は?
一方、家庭に備蓄しておく水や食料、生活用品などについては、最低3日分程度の用意が必要といわれています。しかし大きな災害が発生した場合には、行政などからの支援物資がすぐには届かない可能性も懸念されるため、近年では災害時の備えとして、できれば1週間分程度の備蓄をおこなっておくことが推奨されています。
下記はおもな備蓄品とストックしておく量の目安です。
なお食料については、ライフラインが停止した場合には、調理せずに食べることができるチョコレートやビスケット、あるいはカロリーメイトのような栄養食品があると便利という指摘もあります。
また1週間分の食料を備蓄するとなると大変な気がしますが、冷蔵庫などのふだんの買い置きの食料を3日分、非常食を3日分と考えると、非常食の備蓄は少なくて済むようです。
これは災害時には冷蔵庫の食べられる物から消費していき、その後、非常食をたべるという考え方ですね。
また非常食の備蓄については、1ヶ月に1~2度の割合で非常食をたべる日をつくり、消費期限の早いものから食べていって、食べたぶんを補充する「ローリングストック法」を活用すれば、「いつのまにか非常食の消費期限が切れていた」といった事態を防ぐことができます。
これまで、災害時に備えた防災用品や備蓄品について述べてきましたが、これらについてはただ準備するだけではなく、定期的に点検して、使用が可能かどうか(消費期限が切れていないか)を確認しておくことも重要です。特に非常用の持ち出し袋については、いざというときに持ち出しやすい置き場所を決めたうえで、家族の誰もがわかる場所に保管しておくようにしましょう。
また、こうした防災グッズを準備・点検する際には、それとあわせて家の中の防災対策や、家族の間での安否確認の方法(災害伝言ダイヤル「171」やインターネットを利用した災害用伝言板、SNSの利用など)についても確認しておくことが大切といえるでしょう。
自社の社員でも、上記のような備えをしている人は少ない可能性があります。防災週間のタイミングで、総務として情報発信するなどの対応をしてもよいかもしれませんね。
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