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間違えやすい敬語・上司/先輩編
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間違えやすい敬語・上司/先輩編

公開日2018/08/14 更新日2018/08/14

敬語の使い方について、1で接客、2では電話対応について見てきましたが、3回目となる今回は、上司や先輩への敬語の間違いについて見ていこうと思います。
取引先ではなく社内だからと安心してはいけません。言葉遣いが、あなたの評価を決めることにつながるからです。

二重敬語になりやすい「れる・られる」

取引先であるA社のBさんが、C課長を訪ねて来社しました。さて、あなたなら、C課長にどのように取り次ぐでしょう?

D社員「課長、A社のBさんがおいでになられました」

「おいでになる」は「来る」の尊敬語です。一見すると、訪ねてきたのが取引先の方ですから、尊敬語を使うことは正しいように思いますが、間違いとなるのは「なられました」です。「おいでになる」が尊敬語で、「れる・られる」も尊敬語ですから、二重敬語になってしまいます。

正しい使い方は「おいでになりました」、あるいは「いらっしゃいました」「お越しになりました」などです。また、二重敬語でも「お見えになりました」は、既に一般化した使い方として定着しているようです。

この二重敬語が厄介です。よく耳にするのが「お話になられる」「お帰りになられる」「お飲みになられる」などですが、いずれも間違った使い方ですので注意しましょう。

まだまだある「れる・られる」の難しさ

「れる・られる」は、ほとんどの動詞につけることで尊敬語となります。とても便利ですが、あまり使いすぎると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。

たとえば、明日、取引先が主催するゴルフコンペがあるとします。「部長も明日のゴルフコンペに行かれますか?」というような会話、日常茶飯事のように使っているのではないでしょうか。

「れる・られる」をつけることで、敬語として成立しているように感じますが、「行く」の正しい敬語は「いらっしゃる」「おいでになる」です。「部長も明日のゴルフコンペにいらっしゃいますか」「~おいでになりますか」が、基本のスタイルとなります。

便利だからといって、「れる・られる」を安易に使うと、二重敬語になることが多く、「部長が先ほどお話になられたように~」というのも、よく耳にします。でも、どこか違和感のある表現ですので、「れる・られる」を多用することは避けた方が無難です。

注意が必要な「ご~される」

上司から、明日の会議に必要だからと、資料を用意しておくよう指示がありました。その時の会話です。

上司「明日の会議で説明しなければならないから、必要な書類を揃えておいてほしい」

部下「承知しました。こちらの細かいデータが記載されている資料はご利用されますか?」

どこが誤りかといえば、「利用」に「ご」をつけると尊敬語となります。「される」も「する」の尊敬語で、これも二重敬語となり、やはり違和感が生じます。正しくは「ご利用なさいますか」「ご利用になりますか」「ご利用なさいますか」が適切な表現となります。

ちなみに、書類を用意することに対して「書類は、明日でも大丈夫でしょうか」という表現はどうでしょうか。普段、何気なく使ってしまっている方も多いでしょうが、これは敬語表現ではなく「大丈夫」の使い方が、そもそも間違っています。「明日でもよろしいですか」または「よろしいでしょうか」を使いましょう。

「ご~される」で、もう一例

「部長、お嬢様がご結婚されるそうですね。おめでとうございます」。

これも、オフィスではよく耳にする上司と部下の会話です。「ご結婚される」は一見敬語のようですが、やはり正しい敬語の使い方ではありません。

「ご結婚」は、尊敬語ではなく謙譲表現です。謙譲語に「する」の尊敬語「される」をつけても、尊敬表現とはなりません。正しくは「ご結婚なさるそうですね」「結婚なさるそうですね」「結婚されるそうですね」となります。

敬語の正しい使い方を身につけておくことは、ビジネスマンとしては当たり前のことです。
でも、必要以上に丁寧な言い回しにしてしまうと、どこか違和感があったり、意図が伝わらない場合もあります。そのためにも、正しい敬語を身につけ、若手社員に指導できるようにしておきたいものです。

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間違えやすい敬語

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