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株式会社インボイスは、経理業務の実態調査の最新版を、3月に発表した。
この調査で分かったのは、企業の経理責任者の34%が、「経営に直結する業務に今よりもっと時間をかけて集中して取り組みたい」と思っていることだった。
経理責任者が集中して取り組みたい経営に直結する業務とは、異常値の発見や経営陣への報告、コスト最適化などである。
ところが、経理業務で多くの時間を割いているのが複雑な請求処理の業務である。企業の経理部門には毎月平均110枚もの請求書が届き、請求処理に追われている状況が浮かび上がってきた。
とくに複雑になっているのが通信費の請求書で、請求書のフォーマットが各社で異なっていることや、請求書が届く時期の違い、通信費の支払期限の違いなどが、請求処理をより複雑にしているという。その背景にあるのは、通信キャリア間の競争激化やサービスの多様化であり、多くの経理責任者が、そこに課題を感じていることも浮き彫りにされている。
働き方改革が叫ばれ、業務の効率化は喫緊の課題であり、なかでも「企業の心臓部分」とも称される経理部門は、業務効率化の潜在ニーズが高い部門の一つである。経理部門が経営に直結する業務に集中するためには、それ以外の雑務を極力排していくことが求められるが、通信費の請求処理を効率化するためのサービス・システムを「何も導入していない」と回答した企業は53%で、一部、もしくは全部をアウトソースしている企業はわずか10.2%だった。
企業の心臓部でもある経理部門を、経営の戦略的部門として強化していくためには、経理業務をいかに効率化していくかが、大きな課題となっているようだ。
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