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書店に行くと、新社会人向けの“ビジネスマナー”に関する書籍が目に付く。そもそも「ビジネスマナーは必要なのだろうか」といった疑問や不満を感じているビジネスパーソンも多いのではないだろか。
株式会社ビズヒッツが、全国の男女500人を対象にビジネスマナーについての調査を行い、「不要だと思うビジネスマナーランキング」を発表している。
ちなみに、「ビジネスマナーに自信がある」は約半数の49.8%で、「ビジネスマナーを知らずに恥ずかしい思いをしたことがある」は約3割である。そして、「不要と思うビジネスマナーがある」は69.2%と、7割近くにのぼる。
【不要だと思うビジネスマナーランキング】 | |
---|---|
1位 | 名刺交換の所作 |
2位 | 上座・下座の席次ルール |
3位 | 言葉づかいや呼称のルール |
4位 | 服装やメイク |
5位 | お辞儀ハンコ |
6位 | 季節の挨拶や贈答 |
7位 | お酒の席でのマナー |
1位の名刺交換については、「目下の人から渡す」「目上の人の名刺が上にくるように交換」「もらったあとに、名刺入れの上に載せる」などのルールを、新入社員時代に、先輩や研修でみっちりと叩き込まれた経験があるのではないだろうか。
ところが、名刺交換でどちらが先に受け取るかで譲り合う光景の煩わしさや、無礼でない渡し方ならいいだろうという声が多く、形式的なマナーを“不要”と考えているビジネスパーソンが多くなっているようだ。
確かに、形式にばかりとらわれ、「心がこもっていない」「誰に対する気遣いなのかわからない」ビジネスマナーが、どれほどの効果があるのかは大いに疑問である。
ところで、在宅勤務が一般化していくと、このランキングにも変化が出てきそうだ。在宅勤務なら名刺交換や上座・下座の席次ルール、お酒の席でのマナーが求められる機会も確実に少なくなり、仕事上のコミュニケーション方法も変わってくる。
ただ、ビジネスマナーの本質は、「相手への敬意や気遣いを伝える」もの。仕事を円滑に進める役割を果たしていることも、紛れもない事実である。令和のビジネスパーソンは、それをどのように受け止めるのかが問われることになりそうだ。
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