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記事作成日(2020年9月18日)
出勤簿の最適な管理方法は、「客観的に確認できる出退勤記録を、法的に有効な形で、いつでも出力可能にしておくこと」です。働き方改革に伴う法改正により、もう手書きの出勤簿に出退勤時刻を書き込むだけでは不十分とみなされるようになりました。本記事では、出勤簿の適切な管理方法と合わせて、保存義務の期間や注意点についてもお伝えします。
目次【本記事の内容】
手書きの出勤簿などによる、自己申告制の出勤簿を使用してきた会社は多いでしょう。しかし、2019年4月より、従業員の出退勤管理に関する法律が大きく変わりました。主観的な視点で作成する出勤簿は違法ではありませんが、それだけでは正式な出勤簿とはみなされません。
改正後に求められているのが、「客観的な勤怠管理による出勤簿」です。例えば、ICカードへの打刻や入退室履歴、PCやタブレットを使用して打刻する勤怠管理システムを利用したものを指します。デジタル打刻であれば、労働者自らが時刻をごまかしたり、あとから改ざんしたりできないため、客観的な出勤簿となります。
ただし、ダイムカードやICカードなどの記録も、それだけでは出勤簿として機能しません。厚労省は、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置として、タイムカードやICカードなどの打刻に加え、「例えば使用者の残業命令書及びこれに対する報告書など、使用者が労働者の労働時間を算出するために有している記録とを突き合わせることにより確認し、記録(※)」することとしています。
加えて、労働基準監督署の求めに応じ、速やかに関連資料を提出できるよう整理しておく必要があります。オリジナルの形式を確立しても、必要情報を漏れなく見やすく出力できる状態になっていなければ、いざというときすぐに資料を作成できません。
この3つが、出勤簿の要件です。自社に合った最適な管理方法を見つけましょう。労働基準法を満たした出勤簿を作成・保存でき、すぐに出力できる勤怠管理システムも開発されています。
「出勤簿を管理するだけで、そんな手間をかけなければならないなんて!」と頭を抱える経営者もいることでしょう。しかし、従業員の労働時間をしっかり把握することは、今や経営者や管理職にとって最も大事な仕事の一つといえます。
過労死をはじめとした働きすぎによるメンタルへの悪影響を防ぐためにも、労働効率を管理するためにも、出勤簿について正しい知識を持ち、適正な管理を行いましょう。出勤簿は全ての会社に作成が義務付けられているため、しっかり整理し、管理することが大事です。
出勤簿に記載するべき項目は以下の通りです。いずれかが抜け落ちてしまうと、労働基準法違反の可能性が疑われることがあるため、注意しましょう。
※「時間外労働」とは一週間で40時間を超える労働時間のこと、「深夜労働」とは22時から翌朝5時までの間の労働を指します。
出勤簿の書式は任意のもので構わないことになっています。ただし、上に挙げた記入項目を網羅していなければなりません。
項目漏れのない出勤簿をオリジナルで作成するのもいいでしょうし、無料のエクセルテンプレートを使うのも一案です。もっと業務の効率化を狙うのであれば、クラウド型の勤怠管理システムの導入をおすすめします。
出勤簿には、保存義務があります。出勤簿は労働者名簿、賃金台帳と並び「法定三帳簿」といわれるほど大事な書類です。労働基準法第109条には「その他労働関係に関する重要な書類(※)」について保存義務を課しており、出勤簿も例外ではありません。
出勤簿の保存期間や注意点は、以下の通りです。確実に保存を行い、会社の義務を果たしましょう。
出勤簿の保存期間は3年間です。出勤簿そのものだけではなく、タイムカードや労働者の業務日報など労働時間の仔細がわかるもの、残業命令書や報告書が保存の対象になります。
破棄するときは情報漏洩を避けるためシュレッダー処理が必須です。間違っても内容がわかる状態で破棄しないようにしましょう。
出勤簿を3年間保存するとなると、置き場所に困ります。たくさんの従業員を抱えている会社でなくても、紙のままで管理する場合はそれなりのスペースが必要です。勤怠管理システムを利用するなど、なるべくデータで管理できるよう工夫したほうがいいでしょう。
今は各社からさまざまな勤怠管理システムが出ていますから、一度トライアルで試してみるのもおすすめですよ。
保存期間である3年間の起算点は、書類ごとに最後の記載がなされた日です。一年間の出勤簿が同ファイルに入っているなら、3年後の大晦日までは捨てられませんので注意が必要です。
保存中は第三者の改ざんがなされないよう、人事部などにより厳重に管理しましょう。社員の求めによって一部を閲覧してもらう場合は、コピーを渡すなどして原本管理を徹底するのが大事です。
出勤簿は、以上のように保存すべき項目や資料が多岐にわたります。「出勤簿の管理をしっかり行わなければ」と人事部に負担をかけると、かえって長時間労働の引き金になってしまいかねません。
法律順守に必要なことはしっかり把握したうえで、効率的に管理できるよう、仕組みを工夫しましょう。低コストで便利なツールや勤怠管理システムを駆使して、スマートに管理・保存を行うことが、正式な出勤簿の作成を継続していくコツです。
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