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株式投資に興味のあるビジネスパーソンなら、「IPO」が新規公開株を指す用語であることはご存じでしょう。“Initial(最初の)Public(公開の)Offering(売り物)”の頭文字を取ったものですが、海外の株式市場では、有力企業や有望企業の新規公開が増加しています。日本でも増加が予想されていますので、IPOのメリット・デメリットを押さえておきましょう。
目次【本記事の内容】
金融緩和政策により金余り状態が続いていますが、そのなかで投資家が熱い視線を注いでいるのが、未上場企業の株式市場への上場、つまり新規公開株の動向です。
株式市場へ上場すると、誰もが株の売買ができるようになりますが、有望企業なら初値が公募価格を上回るなど、思わぬ高値がつくこともあります。そのため、投資家たちは鵜の目鷹の目で有望株を物色しているわけです。新規上場株への投資は“IPO投資”ともいいます。
“IPO投資”は、投資家にとって“おいしい投資”となるのは、株価が値上がりした場合の売却益が期待できるからです。
また、新規上場する企業にとっても、金融市場から広く資金を調達することができるほか、信用度や知名度のアップ、そしてそれに伴い優秀な人材を確保しやすくなるなど、大きな魅力があります。
IPOのメリットは、株式を上場する企業や、投資家だけではありません。専門的な知識が乏しいこれから株式投資をしようとしている、いわゆる株式投資初心者にとっても、損失リスクが少ないために利益が得やすいとされています。
株式投資は、業績や景気動向だけでなく、さまざまな思惑によっても株価が乱高下するため、大儲けすることもあれば大損することもあります。
そのギャンブル的要素から、「見極めが難しい」「素人が手を出すにはリスクが大きい」というイメージがありますが、IPOなら初値が公募価格を上回るケースが多いため、専門的知識がなくても、少ない資金でも参加できるのが何よりの魅力でしょう。
証券会社によっては、口座入金がゼロであっても抽選に参加できますし、銘柄によっては、公募価格(売出価格)が割安に設定されることも多く、資金状態に応じた投資を始めることができます。
メリットがあればデメリットもあるのが世の常です。新規上場した後は、株価が公募価格より高値となるのが普通ですが、株価の変動が大きくなり、値崩れとなる可能性がまったくないわけではありません。
株価が一方通行でブレやすいのも、新規上場株の特徴です。株価が安定するまでには、その企業の成長性や業績見通しがある程度見えてくるまで、それなりの期間が必要となります。
また、株式市場への新規上場は、今後の大きな成長が期待される新興企業が多いですが、期待通りに事業がうまくいかず上場できかったり、最悪の場合、倒産してしまうリスクがあることも、覚悟しておく必要があるでしょう。
新規公開株の株価は、公募価格よりも高くなることが多いため、売却益を得やすいものですが、入手した新規公開株をすぐに手放すか、それとも持ち続けるか。その判断が、IPO投資で利益を上げるか、損失を被るのかの分かれ道となるようです。
海外の主要株式市場では、世界的な成長の期待ができる企業の新規公開が相次いでいます。とくにアメリカでは、リーマンショック後を除く1990年代以降、活発に行われているようですが、日本では海外の株式市場に比べるとまだまだ少ないようです。しかし、世界のこうした流れは、確実に日本にも訪れることでしょう。その波に乗り遅れないためにも、IPO(Initial Public Offering)の仕組みやメリット、デメリットは、押さえておきたいものです。
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