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冬季の省エネルギーの取組を促進するため、省エネルギー・省資源対策推進会議省庁連絡会議において「冬季の省エネルギーの取組について」が決定しました。この決定に基づき、11月から3月までの“冬の省エネキャンペーン”が始まります。
地球温暖化対策は、地球全体の大きな課題ですが、政府は、冷房の使用によってエネルギーの需要が増大する夏と、暖房が欠かせない冬に、省エネルギーへの取り組みを各方面に呼びかけています。
暖房が必要となる11月から3月が「冬の省エネキャンペーン」ですが、暖房中の室温の適正化や照明の削減など、国をはじめ地方公共団体、事業者、国民が一体となって省エネルギーへ取り組むことを目指したキャンペーンです。
平成27年7月の地球温暖化対策推進本部で、温室効果ガスの削減目標を「2030年度に2013年度比で26%減少させる」と表明しています。
さらに、10月27日の就任後初めてとなる所信表明演説で、菅総理は総理地球温暖化対策に関し、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、脱炭素社会の実現を目指す」と宣言しました。
日本は、エネルギーの大半を、海外からの化石エネルギー輸入に依存していますから、脱炭素社会の実現は、相当ハードルが高いと言わざるを得ませんが、国をはじめ、地方公共団体、事業者、国民が一体となっての省エネルギーへの取り組みは欠かせないといえるでしょう。
脱炭素社会の実現を目指して、産業界(関係団体、関係業界等)や、地方公共団体、NPO等に対し、事業者や家庭における省エネルギーの呼びかけを行うよう要請していますが、オフィスでもできる省エネ対策があります。
たとえばコピー機などのOA機器の電源はどうなっているでしょうか。常時使用する場合は仕方がありませんが、長時間使用しない場合には、スタンバイモードにすることで省エネにつながります。
また、パソコンの「ディスプレイの電源を切る」、「PCをスリープ状態にする時間を短くする」、「画面の輝度を下げる」など、できることはたくさんあります。
“温室効果ガス排出ゼロ”には程遠い、雀の涙ほどの節約かもしれませんが、ひとり一人のこうした小さな積み重ねも必要です。
とくに今年の冬は、新型コロナウイルスによって、出勤する社員が少ないオフィスも多いでしょうから、省エネ対策がしやすいかもしれません。
社員がいない部屋の暖房を消す、昼間の日差しを取り入れる、エアコンのフィルターをこまめに掃除する、ひざ掛けを活用してウォームビズの実践など、暖房を工夫することも、省エネ効果が期待できます。
照明はどうでしょう? 不要な照明はこまめに消灯しましょう。思い切ってLEDに変えることも考えてみてはいかがでしょうか。給湯器や温水洗浄便座も、出社人数に合わせて温度設定を検討してみることも必要かもしれません。
管理部門の担当者にとっては、省エネ対策だけではなく、新型コロナウイルス感染症対策もしなければなりませんから、今年は負担が重くなるかもしれません。「新しい生活様式」を踏まえつつ、無理のない範囲で省エネルギーに取り組んでみてはいかがでしょうか。
世界は地球温暖化という共通の課題に直面しています。この課題を解決するためには、エネルギー消費効率の改善と同時に、二酸化炭素の発生源でもある化石燃料から太陽光や風力などのクリーンエネルギーへの転換が必要です。
所信表明演説で宣言した脱炭素社会の実現は、誰もが総論では賛成でしょう。でも、その手段は明らかにはされていません。もし、原発推進へと加速していくのであれば、新たな危惧が生まれますので、政府の方針を注視する必要があるのではないでしょうか。
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