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新型コロナウイルス対策によって、テレワークを導入する企業が急速に増加しましたが、注意すべきは、企業が保有している技術や営業、顧客などの秘密情報の漏洩対策です。
テレワーク時における秘密情報管理のポイントを、経済産業省知的財産政策室の資料からピックアップしてみました。
働き方改革が叫ばれながらも、なかなか進まなかったテレワークが、コロナ禍によって一気に拡大しました。しかし、新型コロナウイルス感染防止のため、情報漏洩対策などの環境整備が不十分なまま、急遽、導入に踏み切った企業も多いのではないでしょうか。
企業が事業活動によって蓄積した技術情報や営業、顧客データなどは、事業を発展させるための大切な戦略武器であり、貴重な財産です。
この、大切な情報が漏洩してしまうと、企業経営に甚大な被害を及ぼすことになってしまいます。さらに、顧客にまで情報漏洩の被害が及ぶため、一気に企業の信頼価値も失われてしまうでしょう。
テレワークを導入するには、まず、秘密情報管理体制の整備、そして、テレワークを運用するためのルールづくりが重要となります。テレワーク管理の担当者は、下記のサイトを参考に、秘密情報管理体制の整備、テレワーク運用のルールづくりを、見直してみてはいかがでしょうか。
経済産業省知的財産政策室の資料「テレワーク時における秘密情報管理のポイント」から、具体的な対応策をみていきましょう。
1. 営業秘密管理規程や情報取扱規定、セキュリティ規定等の社内規程がテレワークに即した内容になっているかの確認・改訂
2. 当該諸規程について従業員(派遣労働者も含みます)への周知徹底(メールによるリマインドやeラーニングの実施等)
3. 情報の性質に応じた当該情報への適切なアクセス権者の設定
4. 「㊙」(マル秘)・「社内限り」といった秘密であることの表示の付記
5. ID・パスワードの設定
ポイントは、秘密管理性要件をどのように確保していくか、そして企業が秘密として管理しようとする対象(情報の範囲)を従業員に対して明確化していくことです。そのために重要となるのが、テレワークを運用していくためのルールづくりです。
どれほど情報漏洩対策の環境整備に取り組んでも、それを従業員が理解していなければ、有効な対策とはいえません。
たとえば、テレワークを実施していくうえで、作業をする自宅などの社外へ、秘密情報を持ち出さなければならないこともあります。しかし、「秘密情報の社外への持ち出し禁止」という規定があれば、テレワークでの作業ができなくなってしまいます。
ですから、企業が秘密として管理しようとする情報の範囲を明確にすることと、必要な場合には秘密情報の社外への持ち出しを認めることも必要になります。
その場合のルール、たとえば秘密管理措置や各種情報取扱規程などを、テレワークがスムーズ運用されるように見直さなければ、テレワークを導入する意味がなくなってしまうことにもなりかねません。
適切なアクセス権者の設定・ID・パスワードの設定の措置などについても、必要に応じて追加の必要性も生じてくるのではないでしょうか。ルールの見直しといっても、そう単純なものではありません。
しかし、秘密情報の漏洩は、絶対に防がなければなりませんので、テレワークの管理担当者は、先に掲げたサイトを参考に、十分な秘密情報漏洩対策を講じることをおすすめします。
テレワークの導入が急激に増加したことで、多くの課題が持ち上がっています。テレワーク環境の整備をするだけでなく、秘密情報管理体制をしっかり確保していくことが最も必要なことかもしれません。
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