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サッカーW杯ロシア大会が開幕し、サッカー熱が一段と盛り上がっている。
日本代表チームの活躍に注目が集まっているが、ここで視点を変えて、サッカーチームの裏方にスポットを当ててみたい。
サッカーチームの裏方といえば、コーチやトレーナー、チームドクター、専属栄養士、ホペイロ(用具係)などがある。一般にはあまり馴染がないが、スパイクの手入れやユニホームの洗濯など、選手の身の回りを管理するのがホペイロで、今年1月にホペイロにスポットを当てた「ホペイロの憂鬱」という映画が上映されたことを記憶している人も多いだろう。
日本のサッカークラブで、最初にホペイロを取り入れたのは1990年代、読売サッカークラブ(現在の東京ヴェルディ)がブラジル人のポペイロを採用し、その後、日本人初のプロのホペイロとして松浦紀典氏が東京ヴェルディ入りした。
その後、松浦氏は名古屋グランパスに移るが、日本代表のエース・本田圭佑や吉田麻也も一目置く存在である。ホペイロの仕事は、練習や試合前のロッカールームの整備に始まり、練習用具の用意、後片付け、スパイクの手入れ、ユニフォームの洗濯などがある。
松浦氏のこだわりは、選手たちが毎日使用するスパイクのケアで、選手に合わせて微妙に改良する“技”が、選手たちから絶大な信頼を得ているのだ。
スパイクのインソールは、固定式と取り換え式、ミックス式などがあるが、本田圭佑は4種類、吉田麻也は3種類をピッチの状況によって使い分けている。それも、松浦氏のアドバイスと“匠の技”に出会ったことからだという。
まさに縁の下の力持ち的存在だが、ホペイロとしてのこだわりは、会社の縁の下の力持ちである管理部門にも通ずるものがあるのではないだろうか。
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