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税理士試験は会計科目2科目と税法9科目で構成され、税理士になるには会計科目は2科目とも、税法科目については9科目中3科目の合格が必要です。 しかし、これはあくまで本ルートであり、条件を満たせば一部試験の免除を受けることができます。近年、受験負担が軽くなるとの理由で、免除制度を利用して税理士を目指す人が増えているようです。 今回は、税理士を目指すにあたって、試験科目を免除するための条件と、免除することのメリット、デメリットについて詳しく解説します。
日本税理士会連合会の「第6回税理士実態調査報告書」によると、免除制度を利用して税理士に登録した人数は、1994年が16.7%、2004年が25.3%、2014年が37.2%となっています。2014年までの20年間で、20ポイント以上も増加しているのです。 免除制度の利用者が増加している要因の一つとして、税理士試験の難易度が上がっていることを挙げることができます。その影響により、何度も難関試験に挑戦して不合格を繰り返すよりも、免除制度を利用して少しでも早く資格を取り、実務経験を積んだ方が合理的と考える人が増えているのです。
また、大学側が学生を確保するために、税理士を目指しやすい専門コースを設けるケースが増えていることも、免除制度の利用者増の要因として指摘できます。 かつての制度では、所定の単位を取って大学院修士号を取得すれば、無試験で税理士資格を得ることができました。そのため、税理士業界の中では免除者は勉強・努力不足という印象があり、試験免除者を嫌う傾向もあったようです。 しかし現在では免除制度が見直され、最低でも2科目以上の試験合格が必要となりました。この改正により、免除制度を利用しても一定の勉強・努力を積み重ねなければならず、以前のような試験免除者に対する業界内での風当たりはありません。このことが免除制度を利用しやすくする風潮を強め、免除者増につながったと考えられます。
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