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ICT(情報通信技術)やAI(人工頭脳)などの技術がめざましい進化を続ける中、今、ビジネスパーソンは、どのようなスキルを身につけたらいいのか。日本やオーストラリア、インドなどの社会人と企業の教育担当者らに尋ねたところ、創造性やコミュニケーションなど人間特有の「ソフトスキル」が上位を占めたそうです。「ITやAIが職場を変える」といわれる時代に、なぜソフトスキルなのか。その背景を探ってみましょう。
調査を行ったのは、世界最大のビジネス特化型ネットワーク、リンクトイン(LinkedIn)です。リンクトインには世界に6億3000万人以上の会員がいるそうです。
リンクトインでは2019年3月から4月にかけて日本・オーストラリア・インド・シンガポールの4カ国のビジネスパーソン4136人を対象に「今最も取得したいスキル」についてアンケート。あわせて、企業の社員教育担当者844人「社員に身につけてほしいスキル」について尋ね、調査結果を「Future of Skills 2019」としてまとめました。
その結果、意外にも会計や財務などの「ハードスキル」よりも、創造性やコミュニケーションなど「ソフトスキル」のほうが必要とされていることがわかりました。ビジネスパーソンへのアンケートで「ソフトスキル」が需要だと考えている割合は59%、社内教育担当者は57%でした。この傾向は、4カ国に共通していますが、特に日本は「ソフトスキル」が大切だと考える人の割合が高く6割を超えました。
ソフトスキルが重視されるのは、AIなどの最新技術に対応するには人間的なスキルを高めるしかないと多くの人が考えているからのようです。重要だと思う理由について尋ねた問い(複数回答)では、ビジネスパーソンの47%が「AIに負けない人間的なスキルが必要だから」と答え、「今後も続くテクノロジーの変化で最後に残るのは高い思考力」が44%、「キャリアを継続していく上で重要だから」が43%という結果でした。
具体的に必要だと考えるスキルについて尋ねた問いからは、国民性も見えてきます。
日本のビジネスパーソンが重要だと考えているスキルは「コミュニケーション」と「コラボレーション(連携)」で、ともに42%でした。ところが「コラボレーション」は他の3カ国では6番目以下。逆に他国では3位以内に入っていた「創造的思考力」は「柔軟性」「業界専門知識」に続く5番目でした。
創造性よりも連携を大切だと考えるとは、協調性や「和」を重んじる日本人らしい答えだといえるかもしれません。
さらに興味深いのは、日本の1990年代から2000年代生まれの若い世代が、よりソフトスキルの取得に積極的だということです。特に求めているのがコラボレーションのスキルで、回答者全体の56%を占める結果となりました。
1990年代から2000年代生まれは「Z世代」と呼ばれ、インターネットやスマートフォンが当たり前にある環境で育った世代です。それだけに、ICTやAIが当たり前の時代に何が求められているのか、正確に見抜いているのかもしれません。そして、日本のZ世代のもう1つの特徴は柔軟性を重要だと考える割合が平均より低いことです。柔軟性を必要だと感じていないのか、すでに十分な柔軟性は獲得しているという意味なのか、興味深い部分ではあります。
将来のために身につけたいスキルについては、ほかにも英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授らが2017年に「The Future of Skills Employment in 2030(スキルの未来 2030年の雇用)」という論文にまとめています。
それによると、2030年に必要とされるスキルや知識、能力は次のようなものなのだそうです。
1位 戦略的学習力(スキル)
2位 心理学(知識)
3位 指導力(スキル)
4位 社会的洞察力(スキル)
5位 社会学および人類学(知識)
6位 教育訓練(知識)
7位 協調性(スキル)
8位 独創性(能力)
9位 豊かな発想力(能力)
10位 アクティブラーニング(スキル)
見ていただいた通り、どれも人間性に関わるスキルや能力、知識。いかに最新の機器を上手に扱えるかは、さほど重要ではないという結果でした。ちなみに、コンピューターのプログラミング技能は66位です。
働いている人の実感と同じように、科学的な分析でも、ビジネスパーソンにこれから必要とされるスキルや能力は、極めて人間的なものという結論がでたようです。
ICTやAIの発達によってどのような人たちが職を奪われるのか、といったことがしばしば話題にのぼります。産業革命以来、さまざまな職業が機械に取って代わられてきました。それはこれからも同じでしょう。ただ、そのスピードはこれまでとは比べものにならないくらい早くなるに違いありません。
そうした状況の中、私たちはどのような能力やスキル、知識を身につけていけばよいのでしょうか。それは、結局は人間力です。人間としての能力や魅力を磨けば、どのような仕事でもやっていけますし、必要とされる人材であり続けることができるはずです。今回紹介した2つの調査結果は、そうしたことの証明ではないでしょうか。今からでも遅くありません。将来に備え人間力を磨きましょう。
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