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サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会が6月14日、いよいよ開幕となる。
6大会連続で6回目の出場となる日本。直前にハリルホジッチ前監督が解任され、5月30日のガーナ戦、6月9日のスイス戦でも結果を残せず予選突破を危ぶまれていたが、昨日のパラグアイ戦では待望の西野ジャパン初勝利が生まれ、本戦に希望を残す結果となった。
日本代表チームの活躍も気になるところだが、こうした世界規模のビッグイベント開催につきまとう話題が、経済効果はどのくらいになるかということだ。
W杯ロシア大会の組織委員会は、2013年から23年までの経済効果を、最大308億ドル(約3兆3,600億円)に達するという報告書を発表している。
経済効果の要因としては、まず海外からの観光客の増加による宿泊費用、飲食代、交通費用などがある。さらにスタジアムや周辺のインフラ整備、莫大な新規投資によるGDPの上昇、関連グッズによる収入、そしてスタジアム内の看板広告料などのスポンサー料なども挙げられる。
世界的なビッグイベントといえば、W杯の他にオリンピックがあるが、経済効果でいえば、サッカーW杯に軍配があがるそうだ。2014年のブラジル大会では、32か国342万人、2016年のリオ五輪は207か国117万人で、オリンピックの3倍以上の観客を動員しているのがサッカーW杯なのだ。
しかし、過去のサッカーW杯やオリンピックの経済効果と比較すると、ロシア大会の経済効果は、厳しいものになると指摘する専門家もいる。いくつかのアクセスの悪い開催都市についてはあまり観光利益が期待できず、五輪開催時に開発中のリゾート地であったソチに比べると経済効果が限定的となる可能性が指摘されている。
経済効果を高めるには、単に人気スポーツイベントが開催されるだけでなく、観光客を引き付ける土地の魅力を世界に向けて発信していくとともに、多くの観戦者のために交通などのインフラを整えることが大切といえる。
2020年の東京五輪を機に、東京を中心とするオリンピック開催地がより持続的な観光利益を生み出すには、我々一人ひとりが地域の魅力を再発見し、積極的に発信していくことも重要となるだろう。
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