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テレビをつけても、新聞を開いても、新型コロナウイルスの感染拡大への不安と、それが及ぼす景気への悪影響ばかり。緊急事態とはいえ、ネガティブ情報ばかりでは、気分がますます落ち込んでしまうことになる。
こんなときだからこそ、未来に目を向けてみてはいかがだろうか。そこでおすすめしたいのが、PHP総研がGeo-Technology戦略研究会の成果として発表した提言報告書「ハイテク覇権競争時代の日本の針路―『戦略的不可欠性』を確保し、自由で開かれた一流国を目指すー」である。
この報告書は、国間競争と破壊的イノベーションが複雑に絡み合う、いわゆるハイテク覇権競争という中で、日本が一流国であろうとするためには、どのような視点を持つべきかをまとめたものだ。
報告書は、「分析篇」と「提言篇」から構成されていて、報告書の全文(PDF)は、PHP総研のサイトで閲覧することができる。
また、5月9日発売の「Voice」2020年6月号(PHP総研)では、この提言報告書に関連した特集を予定しているので、コロナ危機に直面しているいまこそ、日本がこれから進むべき針路を考える機会ととらえてみてはいかがだろうか。
1.中国の台頭と米国の技術政策
2.米中技術覇権競争におけるデュアルユース技術の重要度の高まり
3.日米技術摩擦との比較
4.「デジタル新興国」という視点の必要性
5.問われる米中技術覇権競争の中での日本の戦略
はじめに−マインドセットを再設定する
1.新しい技術環境下における自由で開かれた社会のレジリエンスを強化する
2.国内外の技術環境を把握し、「戦略的不可欠性」を高める観点から守るべき技術、育成する技術を特定する
3.投資規制・輸出管理・調達政策等をアップデートする
4.デジタル社会、データ経済に自由で開かれた市場経済を適合させる
5.破壊的イノベーションが常態化し、デュアルユースが全面化する中で防衛・安全保障分野の産業基盤を強化する
6.政府の組織体制を抜本的に再構築する
7.技術環境とパワーバランスの変化に即して対外政策を再調整し、日本にとって好ましい国際環境の形成をはかる
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