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出張などで飛行機を利用する際、フライトの時間にぎりぎり間に合って、胸をなでおろしたという経験をしたことのある人もいるのではないでしょうか。
飛行機の出発時刻に間に合わなかったとしても、出張などでどうしても目的地へ行く必要があるなら、フライトを変更しなければいけません。しかし、航空券には変更できるものとできないものがあり、変更できなければ別途航空券代を支払う必要があります。
寝坊などの理由でフライトに間に合わなかった場合は、自腹を切ることになるでしょう。しかし、空港へ向かう電車の遅延や交通渋滞が原因であれば、自分の責任ではないとも言えます。このような場合、どこかに補償を求めることは可能なのでしょうか。
それぞれの鉄道会社では、運送約款という規則が定められています。旅客が電車に乗った時点で、鉄道会社の運送約款に同意したことになります。運送約款では、電車が定時に到着することを保証していません。鉄道会社には電車を定刻どおりに運行させる義務はなく、時刻表の到着・発車時刻はあくまでも目安です。
したがって、電車がどのような理由で遅延したとしても、原則として鉄道会社に責任はありません。電車の遅延で飛行機に間に合わなかった場合でも、鉄道会社に損害賠償を請求することは非常に難しいと言えます。
なお、運賃については、特急や急行が大幅に遅れた場合は特急・急行料金を払い戻すなど、鉄道会社ごとに細かい規則が定められています。
航空券は、予約変更できるチケットとできないチケットに大きく分けられます。
予約変更できるチケットは、さらに搭乗日・時間・区間・搭乗者名など、チケットにより変更できる内容が異なります。また、変更手数料がかかるかどうかの違いもあります。
基本的に、普通運賃タイプのチケットは、予約の変更が可能です。普通運賃タイプにあてはまるものは、片道運賃、往復割引運賃、小児運賃があります。さらに、株主優待・身体障がい者・介護割引などの運賃も、予約変更のルールは普通運賃タイプに準じます。
普通運賃タイプは、搭乗日や搭乗時間の変更に関しては、原則として自由に無料で対応してもらえます。
予約変更できないタイプのチケットは、早割や特割など、事前割引型の運賃があてはまります。原則として、予約した飛行機にしか乗れません。ただし、手数料を支払えば変更可能な場合もあります。
LCCの最安値チケットも、原則として変更不可であり、払い戻しもできないことがほとんどです。ただし、購入時に割増料金を払うことで、日付変更型にできる場合があります。
海外旅行保険の中には、「航空機遅延特約」というような特約が付加されているものがあります。飛行機の出発が遅れてしまった場合や、乗り継ぎがスムーズにできなかった場合などに適用されますが、電車遅延などの交通トラブルにより乗り遅れた場合にも適用される内容となっているものもあります。
また、この保険は海外旅行または海外へのビジネスを目的としたフライトの際に有効な保険ですが、多くの場合、同様の特約が国内旅行保険にも付加されます。
ただし、航空機遅延特約は無制限の補償を約束するものではありません。保険料自体も数百円の場合が多いこともあり、2~3万円を上限と定めていることがほとんどです。また、寝坊で遅れた場合や私用でフライトを変更した場合には適用されません。交通渋滞で乗り遅れた場合も、自己都合と見なされます。
飛行機に間に合わなかったとき、または間に合いそうにないと分かったときは、以下のような行動を意識しましょう。
1.航空券の規約を確認する
航空会社に連絡し、乗り換え可能かどうかなどをチェックしましょう。
2.乗り継ぎ便の場合は振替を待つ
ほとんどの場合、自分の責任ではない理由で乗り継ぎ便に遅れた場合は、無料で次の便に乗れます。
3.代替便を探す
フライトに乗り遅れ、振替もできないようなら、慌てずに同日出発の別便を探しましょう。
4.空港の変更を検討する
代替便がなければ、出発地の変更で対応できないか考えましょう。出発空港だけでなく、到着空港を変えてみるのも一つの方法です。
5.ホテルの予約を変更・キャンセルする
出発地や到着予定地でホテルを利用する場合は、早めに対応することが重要です。キャンセル料などにかかわってきます。
たとえ保険会社から保険金が支払われたとしても、飛行機に間に合わなかったという過去は消せないため、その後の予定に変更が生じてしまいます。最も大事なことは、そうならないように飛行機に乗り遅れるリスクを少しでも軽減する努力をすることだと言えるでしょう。
どうしても遅れてしまうことが分かった場合、その時点で早めに航空会社へ連絡を入れることや、空港への交通手段を複数用意しておくことを意識することが重要です。
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