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元号が令和となった2019年も早いもので終わりを迎えようとしています。恒例の年越し行事がまたやって来ますが、引き継がれている慣習(ルーティーン)があってこそ、年の締めくくりとなる実感がわく人もいるでしょう。年の瀬の行事で実施率の高いものを挙げてみます。案外、由来は知らなかったのではないでしょうか。
普段、掃除が嫌いだとしても、何とかしなければという気になるのが年末の大掃除です。
ルーツは江戸時代の煤払い(すすはらい)で、囲炉裏やかまどから出た煤を払うことが掃除の象徴になり、払うことは清めの意味がありました。食べ物を扱う、生命力を司る場所である台所を特に念入りに掃除をして、運を逃がさないようにしたわけです。
旧暦12月13日に公家・武家共に恒例の行事として江戸城でも行われていたことから、一般にも広まったとされます。旧暦12月13日は、婚礼以外はすべて大吉とされ(鬼宿日)、
新年を司る年神様をお迎えするにはふさわしい日取りでした。新暦の今も12月13日は正月事始(しょうがつことはじめ)ともいい、煤払いや松迎えなどの新年を迎える準備をする日となっています。
神社やお寺での煤払いが12月13日のニュースになるのも、うなづけるというものです。
新年の挨拶として定番の年賀状ですが、LINEやメールが原因でだいぶ出す人が減ったといわれています。それでも、出す人はまだ多く、2020年に向けて23.5億枚が販売されたといいますから、年末恒例の年越し行事だといえるでしょう。
年賀状の歴史は平安時代で、藤原明衡(ふじわらのあきひら)の手紙の文例集『庭訓往来』が、現存する日本最古の年賀状といわれています。年始回りもこの時代から始まりましたが、江戸時代に入ると書状の挨拶が多くなり、飛脚が大活躍します。不在時に、玄関に設置された名刺受けに名刺を入れるスタイルも出てきました。
明治時代になると郵便制度が始まり、明治20年(1887年)頃には年賀状の枚数はさばけないほどの量になっていったのです。今と同じような、年末から年賀状の差し出しを受けつけるスタイルになったのは明治32年(1899年)、お年玉年賀はがきが発売されるようになったのは昭和24年(1949年)で、これをきっかけに年賀状の販売枚数は約34億枚まで伸びたのでした。
また、2019年は終活年賀状が話題で、人生の区切りとして年賀状を失礼させていただく文面を入れることが目立ち始めたというニュースが取り上げられています。
大晦日の夜までにはおせちを用意したいものです。品数も多く、下ごしらえや煮込みなどで準備は大変ですが、この頃では、りっぱなおせちがたやすく購入できるため、おせちを家ですべて作るということも少なくなっています。
本来、おせちを作るのは、日持ちをする保存食という目的で、お正月の三が日まで料理を作らなくても良いようにするためです。一品一品におめでたい意味があることもあり、家族で新年を祝いながらいただく三が日の料理になります。
手作り派なら、12月28・29日あたりから下準備に取りかかり、佃煮(田作り)、酢の物、煮豆、数の子などの日持ちするものから作り始めます。
購入派なら、有名百貨店・有名シェフ・有名飲食店などのおせちは予約制ですから、できたおせちを指定日に受け取ることになります。
最近では、和・洋・中のおせちをはじめ、創作おせちなども出ていますから、味わうというグルメ的な要素がかなり加わってきています。
いよいよ12月最後の日、大晦日(おおみそか)の締めくくりとしてやって来るのが除夜の鐘と年越しそばです。除夜の鐘を聞きながら年越しそばをいただく人もあれば、その前に夕食としていただく人もあるでしょう。
そもそも大晦日というのは、月末のことを晦日といい、12月31日が1年の最後の晦日のため、大晦日というのです。
除夜の鐘の由来は、108つある煩悩を祓うという説が一般に知られています。107つを大晦日につき、年が変わって1つをつくというものです。他には、月数12+二十四節気24+七十二候72の合計数だという説、四苦八苦(4×9+8×9)を表す説などがあります。
年越しそばの由来も諸説あります。江戸時代中期から晦日や節分にそばを食べる風習があり、大晦日だけに食べる風習が全国的に残った説の他、
①細く長い麺が長寿や家運長命を願う説
②麺が切れやすいため、旧年の不運を断ち切り、新年の幸運を願う説
③そばが打たれ強い植物のため、健康を願う説
④そばが五臓の毒取りだとの信心に由来し、無病息災を願う説
⑤金銀細工師の金粉集め作業にそばがきを使ったことで、金を集める縁起物だとする説
⑥博多の承天寺で、年越しが困難な人々にそば餅をふるまったところ、新年から運気が良くなったことに由来する(世直しそば)説
があります。
日本ならではの慣習として続いている年の瀬の行事は、これからも続くでしょう。私たちは、これらの行事を大事にして育っているからこそ、日本人としてのアイデンティティが根づいています。
ただ、時代の流れで、一部の人が年の瀬の行事をまったくしなくなっていることも事実です。日本人として、伝えていくべきことを放棄している姿勢は悲しい限りです。
なぜ、何百年も続く行事があるのかを今一度、この年の瀬に考えてみてはいかがでしょうか。
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