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創立10周年、50周年など、会社の創立を記念するために、記念式典や祝賀会を開くのが周年イベントです。つまり、会社が誕生して、10年、50年と続いてきたことを、社員一丸となってお祝いするお馴染みのイベントですが、最近は、取引先や外部の関連先などとの関係性を保つ事業戦略の一つとしても見直されるようになってきました。
社内向け、社外向けの周年イベントの目的や意義について、改めて確認しておきましょう。
周年イベントといえば、まず思い浮かぶのが創立〇周年です。5、10、15、20など、会社が誕生してから、何年続いたかを祝うもので、5年ごと、10年ごとなど、区切りのいい年数が選ばれるようです。
また、発売〇周年という、自社のヒット商品を、さらに盛り上げていこうという周年イベントもあります。
いずれにしても、記念式典や記念品、あるいは勤続年数や功績のあった社員への表彰など、会社を盛り上げるうえでも、社員のモチベーションを高めるうえでも、おおいにプラスに作用するイベントといえるでしょう。
経営陣にとっては、経営方針や将来戦略を社員に示すことができますし、社員は、普段は接することが少ない他の部署の人や、経営陣たちに、自分が考えているプランなどを説明する場面が生まれるかもしれません。
また、各地に支社や支店がある全国展開企業なら、周年イベントを開催することによって、全社員が一堂に会することになります。周年イベントは、社員間のコミュニケーションを深める絶好の機会となるのではないでしょうか。
周年イベントは、取引先をはじめ事業活動でお世話になっている外部の人たちを来賓として招待することも多いようです。
来賓を招待するのは、取引先や顧客へ感謝の意を伝えるとともに、より強固な信頼関係を構築するためですが、社外向けのアピールの絶好の機会ともなりますから、周年イベントを企画・運営する担当者は、積極的に活用していきたいものです。
また、新製品や新サービス、技術をアピールする、プロモーションの場として活用することもできるのが、周年イベントです。
では、話題になった周年イベントを振り返ってみましょう。
2014年5月で100周年を迎えた「東武東上線」を運営する東武鉄道株式会社は、開業からこれまでの歩みを漫画化し、鉄道ファンだけでなく、若年層にも鉄道の歴史を身近に感じてもらうWEBサイトを公開しました。
また、周年記念列車の運行など、鉄道会社ならではのイベント企画も実施し、集客率を上げる戦略を100周年イベント絡めたことで話題となりました。
同じく100周年イベントでは、コカ・コーラの、あのくびれが特徴のボトルが、2015年11月に100歳を迎えたことを記念して、TVCMや広告に笑顔のマリリン・モンローやエルヴィス・プレスリーを登場させた「サイコー!キャンペーン」を展開。
また、WEB上に特設サイトを設け、「コカ・コーラボトル100年の歴史に参加!あなただけのポスターをつくろう」というキャンペーンを実施したのが、記憶に新しいところです。
周年イベントは、社内でお祝いするだけでなく、取り組み方次第では新たなビジネスチャンスと位置付けることも可能です。周年イベントの企画をはじめ、運営を任されることの多い総務担当者は、他社の実践例などを参考にしながら、より意義のある記念イベントと演出することが大切となるのではないでしょうか。
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