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2030年までに国際社会全体で達成する目標「SDGs」の大きなテーマの一つに、「つくる責任つかう責任」という項目があります。この中でも、日本は「食品ロス」について特に改善が必要な国であるとの指摘を受けています。
世界的にも大きな問題となっている「食品ロス」に対して、日本はどのような貢献が出来るのでしょうか。今回は、二つの企業が行う「食品ロス」への取り組み事例を紹介します。
目次【本記事の内容】
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で、「持続可能な開発目標」と訳されています。2030年を期限とする17の目標と169のターゲットから構成され、2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」で採択されました。
毎年公表され各国の途中経過が分かる「SDG Index and Dashboards Report 2018」の評価によると、日本は169カ国中総合15位と、上々の評価を得ていることが分かります。
しかし、本レポートでは今後改善すべき課題も国ごとに指摘されており、順調そうに見える日本も下記のようないくつかの項目においては、達成に程遠い状態であるという厳しい評価となっています。
・目標5:ジェンダー平等の実現
・目標12:つくる責任つかう責任
・目標13:気候変動への具体的な対策
・目標14:海洋資源の保全と持続可能な利用
・目標17:グローバルパートナーシップの活性化
他の項目への取り組みを継続すると共に、これらの目標に対するより一層の取り組みが、今後は特に重要となるでしょう。
そして、この中でも特に大きな課題として指摘されている「目標12:つくる責任つかう責任」は、より具体的かつ重点的な対応が求められています。
目標12の「つくる責任つかう責任」は、持続可能な生産消費形態を確保することが目的とされたものです。具体的には、主に以下のような取り組みや意識改革が求められます。
・天然資源の持続可能な管理と効率的な利用
・小売・消費における一人当たりの食料廃棄の半減と、生産・サプライチェーンにおける食品ロスの削減
・持続可能なライフスタイルに関する、情報のさらなる共有と意識の向上
日本は、これらの中でも、特に「食品ロス」における改善が必要とされています。
一般社団法人「環境パートナーシップ会議」が発行している「パートナーシップでつくる私たちの世界」によると、日本の食品廃棄物量は年間1700万トンです。そのうち、本来食べることが可能な「食品ロス」が500~800万トンもあります。この量は、世界全体の食糧援助量にあたる390万トンの約2倍にあたり、これだけの食料を私たち日本人は毎年、食べられる状態で「捨てて」いることになるわけです。
日本の食品流通形態を適正化できれば、日本から発展途上国などへの食料援助量をさらに増やすことが可能となり、飢餓の撲滅にも大きく貢献できる可能性があるといえるでしょう。
日本の食品ロスにおける割合は企業と一般家庭が約半々となっているため、双方が食品ロスを削減するために高い意識を持ち、行動に移すことが重要です。
「つくる責任つかう責任」の中の「食品ロス」に対し、日本の企業がどのような取り組みを行っているのか、まずは「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」の事例を紹介します。
「株式会社セブン&アイ・ホールディングス」は、イトーヨーカドーやセブンイレブンなどの小売店を傘下に抱え、2019年2月期の連結決算における営業収益は約6兆7000億円という大企業です。
食品ロス削減への取り組みについては、販売方法や商品などに工夫を凝らしています。例えばイトーヨーカドーは、消費者が必要な分だけ購入できるバラ売りを採用したり、2008年からは自社が保有するセブンファームを活用し、店舗から出た廃棄物を肥料化し、その肥料を利用して作った野菜や果物を店舗で販売する「循環型農業」を行ったりしています。
また、セブンイレブンでは、材料や製造工程などを見直すことで、味やクオリティを落とさずに従来よりも消費期限を伸ばした「チルド弁当」を開発し、鮮度をできるだけ長く保てる商品開発をすることで、食品廃棄量の削減を目指しています。
もう一つの事例として、食品ロスの削減を推進するため、売り手と買い手を結ぶプラットフォームを新たに立ち上げた企業を紹介します。
「tabeloop(たべるーぷ)」は、食品と情報のシェアをコンセプトに、「バリュードライバーズ株式会社」が2018年6月にスタートしたフードシェアリングプラットフォームです。
商品を提供する売り手が、賞味期限切れ間近の商品や、形が不揃いなため正規の販売ルートではさばきにくい農産物などを出品し、買い手はそれらの商品情報を確認した上で購入するというシステムになっています。
売り手にとっては、これまで廃棄していたようなものを販売できるメリットがあり、買い手にとっては、訳ありの商品情報に納得した上で安価に購入できるメリットがあります。
tabeloopでは、売買が成立した際に発生する手数料の一部を、国内外関係なく飢餓に苦しむ人々のために寄付し、飢餓の撲滅を目指すという取り組みも行われています。
SDGsの「つくる責任つかう責任」に対しては、今回紹介した事例以外にも、多くの企業が「食品ロス」などの課題に向けてさまざまな取り組みを実施しています。
ひとりひとりが、企業目線でこうした事例を参考にするだけでなく、消費者としても、適切な量の購入や消費について、改めて考え直してみることが重要です。
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